| <カテゴリーD> 先進材料(ポリマー・バイオマテリアル・金属・セラミックス)のモデリング、作製・プロセス、新規特性
★シンポジウムD-1「スマートマテリアル/スマートストラクチャ」では、形状記憶合金、ピエゾ素子、強誘電体、磁歪材料、鉄鋼、非鉄金属、セラミックス、高分子、複合材料等スマートマテリアルなどスマートマテリアルの材料プロセス、特性評価、メカニズムを含む材料研究と、アクチュエータ、損傷検出、自己修復、ヘルスモニタリングなどの機能を持つスマートストラクチャーの機械・構造物システム研究までを含む、様々な最先端の研究成果が報告された。
★シンポジウムD-2「自己組織化材料」では、低分子、高分子、無機、複合・ハイブリッド材料の広い領域にわたる自己組織化材料が扱われた。豊田中央研究所の稲垣伸二博士から、シリカに有機成分を入れることによる結晶性のメソポーラスシリカの創成とその応用に関し、コロラド大学のDouglas
Jin教授は、無機物質の替わりに液晶を形成するポリマー材料からなる新しい概念のメソポーラス材料の創成とその応用について、東京大学の藤田誠教授からはグリッドおよびカプセルを形成する自己組織化現象発現への戦略やそこから見出された新規現象に関し、3件の招待講演が行われた。口頭発表およびポスターセッションともに興味深く高いレベルの発表が続き、活発な議論がなされた。
★シンポジウム D-3 「分離膜材料」では、高分子膜、無機膜、有機-無機複合膜、膜透過のモデリング、膜構造形成のモデリングについて、熱心に討論された。
★シンポジウムD−4「反応場制御による新しい材料プロッセッシング」では、外界からエネルギーを印加した合成プロセスとして、プラズマ反応、電気泳動法、磁場配向、マイクロ波印加、ソノケミカル反応などの反応場制御についての討論を行った。「協奏増幅」という新たな切り口から材料プロセスで起こる現象をとらえ、「反応場」を制御することで新機能・高機能材料の創製に結びついた多くの報告がなされた。
★シンポジウム D-5
「バルク金属ガラス」では、バルク金属ガラスの作成とプロセス、ガラス形成能と相変態、バルク金属ガラスをベースにしたコンポジットとナノ結晶、機械的性質、物理・化学的性質、製造技術と産業への応用を含む、バルク金属ガラスに関する幅広い問題について熱心に議論された。
★シンポジウム D-6
「高機能構造用金属材料」では、高強度材料、超微細化、疲労強度、破壊、クリープ強度、溶接性、耐食性、加工性、切削性などのトピックスについて熱心に討議された。特に、SPDによる超微細粒作成に関して熱心に議論された。
★In シンポジウム D-7
「セラミックスおよびセラミック複合材料の力学物性」では、セラミック構造材料、各種のセラミック複合材料、CMC、高機能セラミック繊維、界面構造と力学物性、薄膜の力学物性、微小部材の力学物性、高温強度、、破壊靭性、非破壊検査、などのトピックスについて熱心に討議された。
★シンポジウムD−8「材料物性と機能のためのプロセッシングに関する第2回国際会議」は材料研究所(東アジア)と共催され、表面改質技術をはじめ金属、セラミックス、有機、薄膜を含む先進材料のプロセッシングに関する最新の研究結果が討論された。このシンポジウム期間中に第3回スパークプラズマ焼成に関する国際シンポジウムも開催された。キーノート講演は、M.
Jeandin教授 (エコールドミン、パリ、フランス), S. Zhang教授 (ナンヤン工科大学、シンガポール), Z. A. Munir教授
(カリフォルニア大学デービス校、米国), 内藤教授 (大阪大学) and Y. B. Cheng博士 (モナッシュ大学、オーストラリア) によって行われた。
★シンポジウムD−9「ナノ材料のマルチスケールデザイン」では、理論的・計算科学的手法を用いる材料科学者・工学者が、大規模な材料シミュレーション法開発に関する最新の話題・情報を交換し、より現実的なナノ材料モデリング・設計を目指したマルチスケール計算手法開発への戦略と展望が議論された。様々な分野・年齢層の研究者の間で、i)大規模材料計算手法の発展、ii)
マルチスケール・モデリングの様々な試み、iii) ハイパフォーマンス・コンピューティングやグリッド活用技術開発、および iv)
ナノ構造材料・ナノデバイスにおける動的な過程・現象へのアプローチ、などについて緊密な議論が行われた。
★シンポジウムD−10「計算材料科学および計算材料設計&合成」では、種々の新しいコンピュータシミュレーション(連続体力学、分子動力学、量子力学、モンテカルロ法などによる計算)の手法とその応用が発表された。これらのシミュレーションは静的な物性ばかりでなく、ダイナミックな性質・プロセスをも対象にしているものが多かった。異なる分野間での議論が、今回のシンポジウムではうまく行われた。このシンポジウムを通して各分野のシミュレーション手法をさらに発展させる必要があり、またシミュレーション対象も広げて、高精度化と大規模化が必要であることが認識された。
★シンポジウム D-11
「コロイドとソフトマター」では、分野横断的な新しい境界領域の形成のために、コロイドとソフトマターの科学と技術について、特に合成、構造と機能に関して横断的・学際的な討論が行われた。
ポスターの多くは、口頭発表が終了した夕方から夜にかけて開催された。サンドイッチとビールを片手に熱心な議論が行われた。このような研究発表の他に、展示が4日間行われ、約20企業が出店した。バンケットは、横浜港一周の夜のクルージングで、ほぼ満席の500人が参加した。同伴者のためのエクスカーションも行われた。6日間という長丁場で、実行委員会や現場のスタッフは大きな負担がかかったが、その甲斐あって概ね好評のう ちに幕を閉じた。これもひとえに、日本MRSの会員の皆様を初め、参加者の皆様の暖かいお力添えやご支援のたまものと心から御礼申し上げます。
多くのProceedingsは査読付の論文として、日本MRSの定期ジャーナルTransactions of Materials Research Society
of Japan, Vol.29 (2004) に分冊にて出版される。次回のIUMRS先進材料国際会議は、2005年7月にシンガポールにて開催が予定されている。
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