ご 案 内

1st Announcement

第13回日本MRS学術シンポジウム
***21世紀を迎えた先進的かつ総合的材料研究***
開催日:平成13年12月20日(木)〜21日(金)
場所:KSP(かながわサイエンスパーク)
〒213-0012 川崎市高津区坂戸3-2-1

組織委員会
日本MRS学術シンポジウム実行委員会
実行委員長:吉村昌弘(東工大応セラ研)
企画担当:山本 寛(日大理工)、鈴木淳史(横浜国大)、中村吉男(東工大)
ポスター担当:伊熊泰郎(神奈川工科大)
編集担当:鶴見敬章(東工大)、小田克郎(東大生研)
事務局: 縣義孝(事務局長)、清水祐子

セッションテーマ
協奏反応場の増幅制御を利用した新材料創製/自己組織化現象と新機能/クラスターを 基盤とする新規物質系の創製と機能解明/生体高分子ゲルの基礎と応用/多粒子集合体 の組織形成ダイナミクス/ドメイン構造に由来する物性発現と新機能材料/クロモジェ ニック材料/植物系材料の最近の進歩/暮らしを豊かにする材料 −−環境・医療・福 祉−−/マテリアルフロンティア・ポスター

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Session A「協奏反応場の増幅制御を利用した新材料創製」

チェア:北澤宏一(東大)、石垣隆正(無機材研)、目 義雄(金材研)、伊ヶ崎文和(物 質研)
代表チェア:北澤宏一(東大)
連絡チェア:目 義雄(金属材料技術研究所)
連絡先:〒305-0047 
    つくば市千現1-2-1
    金属材料技術研究所 プロセス制御研究部
    目 義雄(金属材料技術研究所)
    Tel: 0298-59-2461
    Fax: 0298-59-2401
    E-mail: [email protected]

Scope: 『反応が進行する「場」に「外界」からエネルギーを印加すると、「反応 場」が「非線形な応答」を示す。』この現象を「協奏増幅」という。協奏増幅は、例 えば、化学反応場に磁界、電界、衝撃力、超音波などのエネルギーを外部から制御し て作用させることによって得られる。協奏増幅された材料プロセッシングによって "非平衡表面材料"、"特殊構造材料"など新機能性材料創製が期待できる。 
 本セッションでは、材料合成の立場から、新しい協奏反応場の構築及びその可能 性、協奏反応場を増幅させる制御因子について討論する。さらに、新しい材料プロセ ッシングによって得られた材料特性についても検討したい。

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Session B「自己組織化現象と新機能」

チェア:大久保達也(東大大学院・工学系研究科)、加藤隆史(東大大学院工学系研 究科)、関隆広(東京工業大学資源化学研究所)、多賀谷英幸(山形大学工学部)、 木下隆利(名古屋工業大学)
代表チェア:木下 隆利(名古屋工業大学)
連絡チェア:木下 隆利(名古屋工業大学)
連絡先:〒466-8555
    名古屋市昭和区御器所町
    名古屋工業大学 材料工学科
    Tel: Fax:052−735−5267
    E-mail: [email protected]

Scope: 自己組織化現象によって形成される高度な組織体は、分子レベルでの構造 制御が可能であり、従来に無い革新的な材料としての機能が期待される。本セッショ ンでは、自己組織化現象による新材料・構造体の創製、それらの構造と機能の解明な ど、自己組織化現象が関わる広いジャンルの研究を対象とし、研究者・学生間での交 流をすすめることで当分野の一層の進展を図る。招待講演および公募による口頭・ポ スター発表を予定している。

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Session C「クラスターを基盤とする新規物質系の創製と機能解明」

チェアー:隅山兼治(名古屋工業大学材料工学科),米沢徹(九州大工),藤間信久 (静岡大工),佃達哉(分子研)
代表チェアー:隅山兼治(名古屋工業大学材料工学科)
連絡チェアー:佃達哉(分子研)
連絡先:〒444-8585
    愛知県岡崎市明大寺町字西郷中38
    分子科学研究所電子構造研究系
    Tel., Fax: 0564-55-7351
    E-mail: [email protected]

Scope: 過去20年にわたる気相クラスターの実験・理論的研究を通して、クラスタ ーがバルク物質とは異なる独自の性質を持つことや、その性質がサイズ(構成原子 数)とともに劇的に変化することが広く認知されるようになった。それに伴ってここ 数年、新機能材料としてクラスターに対する期待が高まり、その結果、新しい触媒・ 磁性材料・電子素子としての利用が検討されている。しかしながら、クラスターの特 徴的なサイズ依存性を支配する根本原理はいまだに解明されているとは言い難く、ク ラスターの機能探索は場当たり的な要素が強いのが現状である。また、クラスターの 大量合成に関しては、コロイド科学の分野で古くから行なわれているが、「構成原子 数」が揃ったクラスターを合成する一般的方法は確立されていない。クラスターを次 世代の基盤材料として発展させてゆくためには、以下に挙げるような課題に対して、 理学工学を横断し、応用物理・物理・化学を融合した視点から取り組むことが求めら れる。
(1)クラスターの機能探索および機能発現機構の解明
(2)クラスターの精密な構造設計および大量合成法の確立
(3)クラスターの秩序配列化・集積化による機能制御の方法論の開拓
 本セッションでは、独自の方法論を持つクラスター研究者が一同に会し、クラスタ ーの基本的性質の理解と材料化に向けて、現状と将来への展望をフランクに討論する 場を提供する。本討論を通して、ポストナノサイエンスへの足掛かりとなるような、 新しい潮流がクラスター科学の分野に生まれることを期待する。

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Session D「生体高分子ゲルの基礎と応用」

チェア:鴇田昌之(三重大)、西成勝好(大阪市立大)、原 一広(九大)、中村邦 男(酪農学園大)
代表チェア:鴇田昌之(三重大)
連絡チェア:鴇田昌之(三重大)
連絡先:三重大学工学部分子素材工学科
    Tel: (059)231-9438
    Fax: (059)231-9471
    E-mail: [email protected]

Scope: ゲルは高分子網目と大量の溶媒によって形成される希薄な固体である.さ まざまな高分子系でゲルが形成される.本セッションでは,特に生体高分子が形成す るゲルに焦点を定め,ゲル化の機構・構造・物性などに関する講演と討論を行う.生 体高分子ゲルは主に高分子間の弱い相互作用によって形成されるものである.従っ て,生体高分子ゲルを研究することにより,生命現象を分子レベルで理解する上で重 要な情報が得られるものと期待される.また,生体高分子ゲルは食品や医療など広い 分野で応用される可能性も秘めている.基礎的ならびに応用技術的な見地からの広い 領域の研究を対象とし,研究者・学生間の交流を深め,この分野の一層の発展を図り たい.もちろん,生体模倣を目指した合成高分子ゲルの研究なども歓迎する.特に, 若手研究者の積極的な参加を期待する.

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Session E「多粒子集合体の組織形成ダイナミクス」

チェア:松尾陽太郎(東工大)、神谷秀博(東京農工大)、鶴田健二(岡山大)、田 中英彦(無機材研)、若井史博(東工大)
代表チェア:若井史博(東工大、応用セラ研)
連絡チェア:若井史博(東工大、応用セラ研)
連絡先:〒226−8503 横浜市緑区長津田町4259
     東京工業大学応用セラミックス研究所
     電話:045−924−5361 FAX 045−924−5390
     E-mail: [email protected]

Scope案: 未来技術のキーマテリアルとしてセラミックスが発展するためには、効 率的でコスト競争力に優れたプロセス技術と、構造制御による飛躍的な機能、信頼性 の向上が必要である。本シンポジウムでは膨大な数の結晶粒の配置の制御(粉体プロ セス)と、粒子界面の形成プロセス(焼結)による多粒子集合体の組織形成過程、そ れによる機能発現を、原子電子レベル(電子論、分子動力学)から、メゾスコピッ ク、マクロレベル(不規則系の欠陥形成と強度信頼性)にいたる解析技術と制御技術 の最近の進歩をもとに議論し、新しい方法論を模索する場としたい。

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Session F「ドメイン構造に由来する物性発現と新機能材料」

チェア:川路 均(東工大・応用セラミックス研究所)、和田智志(東工大大学院・ 理工学研究科)
代表チェア:和田智志(東工大大学院・理工学研究科)
連絡チェア:和田智志(東工大大学院・理工学研究科)
連絡先:〒152-8552
    東京都目黒区大岡山2-12-1
    東京工業大学大学院・理工学研究科材料工学専攻
    和田智志
    Tel: 03-5734-2829
    Fax: 03-5734-2514
    E-mail: [email protected]

Scope: 強誘電体、強磁性体、強弾性体のような機能材料において、ドメイン構造 はそれらの物性を決定する大きな要因である。最近では測定技術の発達により、これ まで観察することのできなかったドメイン構造の発見や、物性向上、新物性発現、更 には新機能発現の起源として未知のドメイン構造の関与が明らかになるなど、ドメイ ン構造に関する研究が急速に増えており、今後この分野の益々の発展が期待される。
 そこで本セッションでは、新物性及び新機能材料の立場から、ドメイン構造が関与 した物性の向上及び新しい物性発現とその可能性、更には新機能発現について討論す る。また、新たな測定手段を用いることで、これまで明らかにできなかったドメイン 構造についても議論する。更に研究者間での交流を進めることで当分野の一層の進展 を図りたい。

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Session G「クロモジェニック材料」

チェア:柏崎尚也(東京電機大)、小林範久(千葉大)、永井順一(旭硝子基盤
研)、山名昌男(東京電機大)、吉野隆子(都立大)、馬場宣良(都立大名誉教授)
代表チェア:山名昌男(東京電機大)
連絡チェア:山名昌男(東京電機大)
連絡先:〒350-0394 埼玉県比企郡鳩山町
    東京電機大学、理工学部、生命工学科
    Tel: 0492-96-2911
    Fax: 0492-96-5162
    E-mail: [email protected]

Scope: 本セッションでは、色変化をベースとした人にやさしい表示素子、スマー トウィンドに代表されるエネルギ環境制御材料、色空間を制御するアメニティ材料 等、広く物質の色変化をインテリジェントに制御する「クロモジェニックス」という 概念を基礎にしている。
 具体的には、エレクトロクロミー、フォトクロミー、サーモクロミー等に代表され る色変化現象・材料に関する研究、さらに色変化と人を結ぶインターフェイスを広く 捕らえた工学技術、感性工学などの多岐にわたる分野からの参加を期待している。

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Session H「植物系材料の最近の進歩」

チェア:大塚正久(芝浦工業大)、秦 啓祐(千葉職業能力開発短期大)、小川和彦 (職業能力開発総合大東京校)、須田敏和(職業能力開発総合大)、伏谷賢美(東京 農工大)、三木雅道(姫路工業大)、岡部敏弘(青森県工試)
代表チェア:大塚正久(芝浦工大)
連絡チェア:秦 啓祐(千葉職業能力開発短期大学校)
連絡先:秦 啓祐(千葉職業能力開発短期大学校)
    〒260-0025千葉県千葉市中央区問屋町2の25
    Tel: 043−242−4695
    Fax: 043−248−5072
    E-mail: [email protected]

Scope: 木材は建築用、内装用、家具、日用品など様々な形で利用され、人類史上 で最も代表的かつ長期にわたり使用された植物系材料の一つである。紙も文明の発達 に伴い急速に需要を増し、情報伝達用、保存用、包装用として大量に消費されてき た。しかし、木材や紙の大量消費は、森林資源の枯渇につながるのみならず、焼却時 に多量の炭酸ガスを大気中に放出するなど、地球温暖化の一因ともなっている。
このような状況に鑑みて,本セッションでは森林資源の有効利用、新たな植物系資 源の開発、および植物系資源のリサイクルをも含めた高機能的利用法等について最近 の進歩を討論する。
(サブテーマ:ウッドセラミックス、木質材料、紙、木質構造、食品用材料、抽出成 分利用、高機能化、リサイクル、文化財保存)

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Session I「暮らしを豊かにする材料 −−環境・医療・福祉−−」

チェア:後藤誠史、喜多英敏、中山則昭、山本節夫、比嘉 充、井奥洪二(山口大学 工学部)
代表チェア:後藤誠史
連絡チェア:井奥洪二
連絡先:〒755-8611 宇部市常盤台2−16−1
    山口大学工学部
    Tel: 0836-85-9671
    Fax: 0836-85-9601
    E-mail: [email protected]

Scope: 今ほど工学の哲学が問われているときはない。このような状況のもとで、 材料科学者が、全人類規模で果たす役割と責任はきわめて大きい。
 本セッションでは、環境・医療・福祉など身近な暮らしを広くみつめ、暮らしを豊 かにする材料を対象とする。

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Session J「マテリアルフロンティア・ポスター」

代表チェア:野間竜男(東京農工大)
連絡チェア:野間竜男(東京農工大)
連絡先:〒184-0012 小金井市中町2-24-16
    東京農工大学工学部応用化学科
    Tel: 0423-88-7040
    Fax: 0423-83-6134
    E-mail: [email protected]
    
Scope: 科学・技術の進歩は新しい材料の開発や新しい理論の確立などと密接に結 びついて来た。
 本セッションでは金属、半導体、無機、有機の全ての材料とそれらの複合材料に関 して、新しい合成方法、優れた特 性を有する材料の開発や実用化の展開についての 研究発表を公募する。発表形態はポスターのみとし、特定分野 の研究に絞らず、様 々な分野の研究者がその研究成果の紹介と、お互いの交流を通じ、新しい材料研究の 方向の発見や、問題を議論する場を提供することを目的とする。

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Information

 講演の申込み締め切りは2001年9月末頃の予定です。Proceedings(英文)は、シ ンポジウム終了後1年以内に日本MRSの定期ジャーナル Transactions of Materials Research Society of Japan, Vol. 27 にて、査読を経て出版される予定 です。なお、シンポジウムの詳細は「2nd Announcement & Call for Papers」 (2001年7月頃)にてご案内します。また、関連するご案内は日本MRSのホームペ ージ(http://www/ksp.or.jp/mrs-j/)に随時掲載されます。

シンポジウムに関する問い合わせ先
     山本 寛    
     日本大学理工学部電子情報工学科         
     〒274-8501 千葉県船橋市習志野台7-24-1    
     Tel: 047-469-5457
     Fax: 047-467-9683    
     E-mail: [email protected]