A-2 : 「極限×計測×計算」で切り開く遷移金属化合物の物性科学と新物質開発

Organizers:

Representative
・ 石井 裕人 東京大学
Correspondence
・ 石井 裕人 東京大学 yutoishii@issp.u-tokyo.ac.jp
Organizers
・ 平井 大悟郎 名古屋大学
・ 山田 高広 東北大学
・ 長尾 全寛 名古屋大学
・ 吉田 紘行 北海道大学
・ 辻本 吉廣 物質•材料研究機構
・ 山浦 一成 物質•材料研究機構

Scope:

遷移金属化合物では、多様な化学結合に由来する多彩な結晶構造や電子構造に加え、価電子が持つ電荷・スピン・軌道の自由度が複雑に絡み合うことで、さまざまな物性や材料特性が発現します。このため、遷移金属化合物は超伝導体、トポロジカル物質、半導体、熱電材料、磁性体、光学材料、触媒など、多岐にわたる新物性・新機能の開拓に最適な物質群であり、基礎から応用に至るまで幅広い分野で研究が進められています。

この分野の基盤となる新物質・新材料の開発は、酸化物や金属間化合物など多様な物質群を対象に、高圧・非平衡条件などの特殊な反応場を駆使して進展しており、その多様性は近年ますます広がりを見せています。また、物性や機能の精密測定を支える先端計測技術、物質の未知の可能性を引き出す極限環境下での物性測定、さらに物性発現機構の微視的理解や新物性予測を可能にする計算科学も急速に発展しています。

本セッションでは、遷移金属化合物を主な対象とし、特異な反応場を活用した新物質開発、最先端の測定技術、極限環境制御による新物性探索、計算科学を駆使した電子状態や物性発現機構の解明を中心テーマとして取り上げます。さまざまなアプローチによる最新の研究成果の発表と議論を通じて、物質への多角的な理解を深め、新たな研究アイデアの創出を目指します。さらに、固体化学、物性物理、応用物理、計算科学などの研究者が一堂に会することで、分野横断的な連携と研究の発展を促進します。

Topics:

1. 特異な反応場を活用した新物質合成
2. 最先端の測定技術
3. 極限環境下での物性測定
4. 結晶構造と物性・機能の相関
5. 計算科学を活用した物質開発と物性解明